金魚鉢でめ
『みよ子がいないとどうにもきまずい!』
高校2年の春、優とみよ子のクラスは別々になった。
中学からいつも一緒で、自分を頼って来るみよ子にどこか安心を感じていた優。けれど、昼休みに優が目にしたのは見知らぬ美少女と笑い合うみよ子の姿で…。
空倉シキジ
『NIGHT QUEEN』
舞台は第一次大戦後NYーー。
幻の歌姫 クイーン”エラ”の再来と言われるまでになったアリアを見出したのは、ゾーラという女性だった。
歌姫のトップとして輝く自分を通して尚、エラを見続けるゾーラに、アリアは強い感情を抱く。
みかん氏
『アイなんて知らない』
演劇部に所属する中向井にとって早川は絶対的な存在だった。
高校、大学と彼女の演技の前では、自分も他の人間も只の凡才に過ぎない。『きっと自分は何者にもなれない』ーーそう達観していた中向井だが、ある日早川と話す機会を得て…。
目玉焼き
『あの姿を追い求めて』
私には欲しい物がある。
でもきっとそれは叶わず、私は囚われたままこの世界で生きるのだと思っていたーー彼女と出会うまでは。
ヨルモ
『霹靂に似て』
卒業式が終わり、学び舎を後にしようとする藍を呼び止めたのは、同じ美術部に所属していた後輩の瑠璃。
祝いの言葉と共に瑠璃から頼まれたのは、”ある事件”によって美術展に出せなかった自分の作品ーーその新作を藍に見てほしいということだった。